NTT反リストラ裁判7・25判決

不当判決弾劾!

この怒り、この悔しさを控訴審へ!

判決文

NTT東日本への申入書

 

 07年7月25日、NTT反リストラ裁判判決が出された。

判決主文

1.原告らの請求をいずれも棄却する。

2.訴訟費用は原告らの負担とする

 原告全面敗訴の判決であった。私たちは、03年10月提訴以来3年9ヶ月にわたり、法廷でNTTの嘘とゴマカシを余すところなく徹底的に暴露してきた。今や、「NTT構造改革」=50歳退職・再雇用を拒否した私たちに対する広域配転を「見せしめ配転」だとして疑わないものは、誰一人としていない。「見せしめ配転」は、今日当たり前の「事実」としてあるにもかかわらず、東京地裁民事第11部佐村浩之裁判長は、この「事実」に目をつぶりNTTの嘘とゴマカシに加担したのである。公正中立の法衣を纏った権威は、巨大企業の番犬に過ぎなかったのである。偽善者は断罪されなければならない。私たちは、この悪質極まる不当判決を満腔の怒りをもって弾劾するとともに、断固として控訴審闘争に立ちあがることを宣言する。

 判決は言う。「被告就業規則60条のような配置換えに関する定めは、・・・我が国の経済の進展及び産業構造の変化等に即して、社員の配置を柔軟かつ効率的に行うことを想定したものと解される」などと。事実を検証する以前から『配転は当然』との考えを前提として判決を書いているのである。退職・再雇用による15~30%の賃下げについても「労働者の合意を媒介とする個別的な労働条件の変更であるから」労働条件の一方的不利益変更ではないとする。労働契約承継法や高齢者雇用安定法などに対する潜脱であるとする原告主張についても「合意の成立を前提とした転籍」であるから「採用できない」とした。すべて「合意」があったからよしとする。だが、脅しで強要されたものが果たして「合意」と呼べるのか。「合意」を強制したものが「配転の脅し」であり、まさに原告らへの「見せしめ配転」に他ならなかったことを意図的に欠落させているのである。黒を白と言いくるめるやり方である。

「企業の家庭生活配慮義務」をうたったILO第156号条約も「本件命令の効力を左右するものではない」と否定する。国際的な趨勢にも背を向けて、判決はただただ偏狭な企業第一主義のイデオロギーに固執するのである。

 佐村裁判長は、証人尋問中、不謹慎にも居眠りを繰り返した。原告らの必死の証言に誠実に耳を傾けなかった。原告らの切実な訴えを寝ぼけ眼でろくに聞いてもいなかったくせに、原告らの配転によって受けた不利益について「通常甘受すべき程度を超えるものではない」などといけしゃあしゃあと書いているのである。そのような不誠実極まる態度で書かれたものは、当然のことながら重大な事実誤認が数多く存在する。リストラの必要性についての記述の核心では「平成13年度(東日本単独決算)・・・当期損益も1867億円の損失を計上するなど、その財務状況は急激に悪化した」(p33)などともっともらしくリストラの正当化を演出している。だが、その真相は特別損失に計上された「事業構造改革費用」2849億円、すなわち『リストラ費用』に他ならないのである。つまり『リストラ費用』の支出をもってリストラの必然性を証明しようという支離滅裂な論法なのである。リストラの開始された03年度決算で633億円の経常利益を上げたこと、リストラによる人件費削減額は会社側証言によっても350億円、差し引き283億円の黒字であり、そもそもリストラはまったく必要なかったことについては意図的に触れられていない。判決は、上記をもって「事実の認定」などとしているが、証人尋問で展開された争点のすり替えであり、まさに虚構の捏造である。会社側鳥越証言等で明らかになったことは、リストラ=「構造改革」の企画者は、NTT持株会社であり、西日本も含めたグループ全体のリストラであったこと、東日本はその下請けに過ぎないことであった。問題とすべきNTTグループ連結決算では世界で1.2を争う金満企業の「黒字リストラ」に他ならなかったことであった。

 家族との別離を強要された単身赴任の仲間たちは、歯を食いしばり耐えている。不当配転への怒りはこれまでを倍する勢いで燃え盛っている。判決後、原告と傍聴者は、NTT東日本本社へ、不当判決などものともせず、断固たる不当配転撤回の申入れ行動を展開した。ここに新たな闘いが始まったのである。この怒り、この悔しさを控訴審へ!

 

NTT反リストラ裁判原告団長 横澤 仁志