2015年 年頭アピール

「次世代にどんな社会を引き継ぐのか」

 新たに迎えた2015年は、太平洋戦争に於ける日本の敗戦から70年目になります。
私達には今「国の有り方」が、「次世代にどんな社会を引き継ぐのか」が問われています。


    写真 脱原発宮城集会での希望の牧場・吉沢さん

  脱原発宮城集会での希望の牧場・吉沢さん     


衆院総選挙結果、安倍自公政権2/3確保も磐石ではない  


 世界的な経済・政治の混乱と暴力の連鎖が続く中、国内では東日本大震災・福島原発事故からの復興は進まず、新たな自然災害や、事故も多発し震災の教訓も生かされず政治の責任が大きく問われています。

 この2年間、戦後の「国民主権・専守防衛」を「国家主権・先制自衛」へと「戦後レジュームからの脱却」を掲げる安倍自公政権は、消費税再増税・「アベノミクス推進」・「改憲・戦争する国作り」・「原発再稼働」を進め、更に、特定秘密保護法を強行採決・集団的自衛権に関する閣議決定・武器輸出三原則の見直し、そして辺野古新基地着工など、当事者の意見も国民世論も無視して強行して来ました。

 東日本大震災復興の遅れも眼中に無く、自政権の延長を狙った年末の衆院総選挙は、国の在り方を問い、国民の意思に背く安倍政権の暴走を止め打倒するチャンスでした。
 しかし、戦後最低の投票率もあり安倍自公政権は3分の2の議席を確保も。次世代の党や旧維新など「改憲」で自民党を補完する勢力は激減し、安倍政治に対抗する姿勢を明確にした日本共産党は倍増しました。野党の政策、対案が問われたのです。


日本の政治の未来を指し示す「オール沖縄」  


    写真 米日豪軍参加の防災演習で仙台にきたオスプレイ

  米日豪軍参加の防災演習で仙台にきたオスプレイ   


 更に、イデオロギーを超え経済界も含めて「オール沖縄」で翁長知事を誕生させた辺野古移設反対の民意は、沖縄全4区小選挙区で全ての自民党候補を敗北させ、安倍政権とアメリカ政府に対し大きな打撃をあたえました。この沖縄の人々の闘いは、震災復興、脱原発を闘う被災地の人々に希望を与え、日本の政治の未来像をも指し示したのです。

 総選挙結果を受けて、安倍首相は国民の支持を受けたとねじ曲げ、独善性を露わに暴走を続け様としています。しかし、その基盤は決して盤石ではありません。
 「アベノミクス」は基より、安倍自公政権の集団的自衛権などの安全保障施策・原発政策・TPP・労働法制改悪などの個別政策は世論に支持されておらず強行すれば矛盾が一気に深まります。
 総選挙で主張した「この道しかない(金融経済と成長戦略、富国強兵)」の道は、既にアベノミクスで明らかなように、格差を拡大し、生活破壊、差別と貧困をさらに進め、改憲・戦争のための国家体制作りの立法化は社会不安も一挙に高めるでしょう。

 「イスラム国」問題はじめ、世界的な武力衝突と殺戮は、差別と格差の解消無しには「国益」を理由とする武力では回避出来ない事は明らかです。
 「地球儀俯瞰外交」と「積極的平和主義」という安倍外交は、対中・対韓関係のみならず、米国、中韓以外のアジア諸国、欧州諸国からも警戒されています。


「官製春闘」反対 15春闘で安倍自公政権の暴走を止めよう  


 1月末に召集予定の通常国会では、臨時国会で廃案になった派遣法改悪など雇用破壊の一連の法案をはじめ、「成長戦略」関連の法案が上程されます。
 雇用破壊・長時間労働、福祉切り捨てと貧困・格差拡大にノーを突きつけましょう。

 総選挙後、15春闘での賃上げを「法人税減税」と引き換えの「政労使合意」がなされ 昨年の復興特別法人税前倒しでの賃上げに引き続き「官製春闘」が見込まれます。
 昨年の賃上げは、大企業中心で、15年連続実質賃金低下で格差を拡大しただけであり、 企業が稼いで「トリクルダウン」による賃上げで皆が豊かになる、というアベノミクスで日本の富裕層の増加率(22.3%)は世界一、ワーキングプアはこの1年で30万人も増加(就労者の4人に1人に)、子供の貧困は6人に1人です。

  15春闘では、雇用の安定と賃金底上げ、社会保障拡充、被災地を始めとする生活と地域経済の確立を、職場、地域から、春の統一地方選挙とあわせて闘う中で共同行動を拡げましょう。 


国民的共同行動を拡げ安倍政治からの転換を  


 戦後70年の今年は、日本社会の未来が脅かされる重大な事態を招きかねず、安倍首相の「日本を取り戻す」は、戦後の歩みを否定、日本社会を戦前に引き戻そうとするものです。

 沖縄県知事選翁長候補応援での「政治の役割にはふたつある。1つは、国民を飢えさせてはならない。もう1つ。絶対に戦争をしないこと」(故菅原文太氏)は至言でしょう。

  「別の道」を見出せない新自由主義・資本主義システムの変革が問われており、安倍自公政権を包囲打倒し政策転換を実現する中から見出していかなければなりません。

   私達は、震災復興・脱原発を掲げ、安倍自公政権の2年間で強行された数々の施策に対し、反対し、抵抗し、反撃し労働者・市民・地域住民とともに共同行動を取り組んで政府・行政、大資本を追及して来ました。

 この闘いを継続し、切実な問題一つ一つに反撃しながら若者から年金者まで、闘いを大きく、着実に拡げて行きましょう。


   

      

             電気通信産業労働組合執行委員長 大内忠雄  


                     

    写真 指定廃棄物最終処分場建設に反対する宮城県内各所の幟旗

  指定廃棄物最終処分場建設に反対する宮城県内各所の幟旗